美術館の楽しみ方

美術館の楽しみ方に正解はなく、人それぞれ少しでも心が動けば行った価値があると思っています。

でも普段あまり美術館に行かない人からすると、「とは言われても、絵とかわからないし、美術館の楽しみ方が分からない」という声がほとんど。

でも安心してください。
私も美術館は好きですが、ほとんどの絵のことはわかりませんし、楽しくない美術館もたくさんあります。

「美術館を楽しまないとだめ」なんてことはないのです。


というわけで私なりの美術館の楽しみ方を書きます。


全部の絵は見ない

混んでいる美術館だとありがちなのですが、列に沿って順番に見ていませんか?
それだと確実に中盤当たりで飽きます。
勿体ない!

列から一歩外に抜け出しましょう。自由に動ける空間で、その部屋に飾られている絵画をパーっと見渡します。そうすると気になる絵が1つ2つ見つかるはずです。
そうしたら、その絵の前まで行ってじっくり見てみるだけ。(列には割り込まないように)

これをすべての展示室でおこなってみると、ストレスなく、しかも自分の心にグッとくる作品が見つかる可能性が高まります。

とにかく「全部の絵を見よう」としないこと。せっかく入場料を払ったのだから…と、"もとを取ってやろう"とすると、逆に何も心に残らず損することになります。


1人で行くべし

前項の内容を踏まえると、美術館を本当に楽しもうとした場合には結局1人でいくのが一番です。
どれだけゆっくり見ても、どれだけ適当にパパっと切り上げても、誰にも気を使いません。

もし誰かと一緒に行くのであれば、美術館の中では別行動。すべて見終わって合流したあと、色々と感想を言い合うのは、1人では味わえない楽しさです。


ただし、例外はあります。ぜひ一緒に美術館を周るべき相手もいます。
展示されている作品の時代や作者を"めちゃくちゃ好きな人"です。
"詳しい人"と一緒でもいいのですが、美術館がそんな楽しくない人が絵の難しいことを聞かされたところで「よくわからん」ってなるのです。あとただの解説なら、音声ガイドを借りればよし。

"めちゃくちゃ好きな人"と一緒に周ると、「好きである理由」を語ってくれるので「なぜこの絵が魅力的なのか(=価値があるのか)」、つまり「この絵のどこがいいの?」という純粋な疑問に答えてもらえるのです。これはとっても楽しい!


最低でも1枚はポストカードを買う

最後にお土産ショップに寄ります。
あまり楽しくなかった美術館でも、なにか1枚ポストカードを買うようにしています。
一番印象に残った作品のポストカードを買っておけば、あとから見返したときにそのときの感情を思い出せるのでおすすめ。1枚でも心に留めておくことができれば、チケット代以上の収穫はあったのだと思います。